北海道 釧路の地酒 『福司』 若僧蔵人の醸し屋日記 - 記事一覧
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| 発行日時 | 見出し |
|---|---|
| 2026.02.06 |
24歳が気が付かせてくれた、取材を受けてあらためて思ったこと
本日、夕方にオンラインで取材を受けていました。
取材してくれたのは東京の企業に勤める24歳の男性。 日本酒を飲み始めてまだ2年とのことでしたが、 若い世代が日本酒に興味を持ってくれていると知り、 少し希望を感じながら話をしていました。 今回の取材は、造りそのものというよりも「チーム福司」について。 あとは、五色彩雲が担っている役割についての話が中心でした。 取材の最後に同席していた女性から、 「ちょうどチームづくりに関わっているので、 チーム制の強みがよく分かりました。 マネジメントの話もとても参考になりました」 と言ってもらい、思わず「そうそう、そこなんですよ」と。 酒造りで一番大事なものは何かといえば、「人」になるのかもしれません。 もちろん原材料や知識、技術も欠かせませんが、 最終的に酒を造るのは人です。 大企業や資金に余裕のある会社であれば 良い人材に出会うまで採用を続けることもできるかもしれません。 でも多くの酒蔵はそうではありません。 だからこそ、「この人だ」と思って迎えた人に、 いかに力を発揮してもらうかが、現場に立つ側の一番大切な仕事だと思っています。 極端な話、 「もう製造部長がいなくても回ります」 という状態になっていい。 それこそが技術継承であり、組織として健全な形だと思っています。 私自身、残念ながらそうした形で技術を引き継いでもらった側ではありませんでした。 だからこそ、後輩たちには同じ思いをさせたくない、という気持ちがあります。 Mジュン氏もクリストファーも優秀で、 今では多くの仕込みは二人がいれば問題なく回ります。 チーム制の良さは、 一人の優秀な人が引っ張る体制よりも、効率や成長性の面で優れているところにあります。 仮に私自身の成長が止まったとしても、周りに成長する余地があれば、福司は伸び続ける。 そしてその力が、次の世代へ引き継がれていく。 一方で、特定の優秀な人に依存したチームは、その人がいなくなった瞬間に崩れやすい。 その人の限界が、そのままチームの限界になってしまうからです。 チーム制のもう一つの利点は、 それぞれが担当する仕事に責任を持ち、「自分ごと」として取り組めること。 自分ごとになれば、成長スピードは一気に上がります。 さらに、いわば“ボーナスステージ”もあります。 一人では到達できなかったレベルに、周りの頑張りに引っ張られて到達できる。 これも結果的に、チーム全体の底上げにつながります。 醸し屋の役割は、 「ここまでやろう」「これを目指そう」という目標を示すこと。 そして、誰も置いていかないチームをつくること。 引き上げたり、押し上げたりしながら、全体で前に進む。 自分で伸びられる人は、勝手に伸びていきます。 「勉強する気になる方法」を探すよりも、 「勉強している人の中に身を置く」ほうが、圧倒的に早い。 人は環境に引っ張られる生き物だと、現場で感じています。 一人が引っ張るより、ずっと楽で、ずっと強い。 これが、チーム福司の強みであり、今の私たちの酒造りの形です。 ![]() ということで今日はチームの写真撮影のオフショットを公開(笑) 」」」」」」」」」」」」」 SNS情報 」」」」」」」」」」」」」」 ● 福司酒造 製造部(公式)Twitter: @fukutsukasa_ ● 醸し屋のInstagram : @fukutsukasa.kazuma ■五色彩雲ブランドページ URL:https://goshiki-no-kumo.com/ ■五色彩雲Noteページ URL:https://note.com/goshiki_no_kumo ![]() ■ 採用情報はコチラから 五色彩雲シリーズのお取り扱い店舗はコチラからどうぞ。 |
| 2026.02.05 |
米の価格高騰が、思わぬところに影響しそう?
酒粕のシーズンになり、直売店でも酒粕の販売が始まっています。
例年より少し遅いスタートですが、作業が立て込んでおり、 今年は年明けからの販売となりました。 今シーズンは原料米の価格高騰の影響もあり、 全国的に日本酒だけでなく、酒粕や資材価格の値上げに踏み切る酒蔵が増えています。 SNSでも「酒粕を2〜3割値上げしました」という投稿を目にするようになりました。 日本酒は、米と米麹と水で造られます。 米麹の原料も米で、 発酵後にしぼればアルコール分はお酒へ移り、残るのが酒粕です。 そう考えると、酒粕は「米の発酵物そのもの」と言えます。 原料米の価格はここ数年で約2倍になりました。 では酒粕も同じように2倍で販売できるかというと、現実はそう簡単ではありません。 「それなら別のものを買うよ」と言われてしまう。 正直なところ、酒蔵にとってはかなり苦しい部分です。 酒蔵は酒を売って利益を出す企業だと思われがちですが、 かつては酒粕もきちんと“食品”として地域で消費されていました。 お酒も売れ、酒粕も売れる。 その循環があったからこそ、酒蔵は地域に根ざした、 持続可能な存在だったのだと思います。 しかし今は嗜好品の時代です。 酒の需要が減るのと同時に、酒粕の需要も確実に減っています。 使い道が限られ、漬物や魚を漬けるくらいしか思い浮かばない、という声も多い。 価値を見いだしづらくなった結果、 価格を上げることも難しい。 ここに、酒粕を取り巻く大きな課題があります。 酒造りをする以上、酒粕は必ず生まれます。 であれば、その酒粕をどう活かせるのか。 それは酒蔵の価値や、将来の存続にも直結するテーマです。 実は今、酒粕の活用について二つの案を考えています。 一つは自社でも何とか実現できそうなもの。 もう一つは、福司だけでは難しく、かなり大きな話になる構想です。 まだ具体化には時間が必要ですが、どうすれば形にできるのか、 じっくり考えていこうと思っています。 正直、儲かる話・・・ではありませんが(笑) 先日、蔵の賄いで粕汁が出ました。 昔は、粕汁を食べる家庭も多かったのではないでしょうか。 食卓に酒粕があり、台所に日本酒がある。 そんな風景が当たり前だったからこそ、 酒蔵は成り立っていたのだと思います。 今は明らかに、その景色とは違います。 日本酒業界も「ハレの日」に向けた商品開発を進めてきました。 その結果、日常の日本酒は減り、 若い世代の暮らしの中に日本酒がない時代になっています。 これを元に戻すのは簡単ではありません。 だからといって、ハレの日の酒だけに力を注ぐのは、 長い目で見れば危ういとも感じています。 福司が地元で飲み続けていただけているのは、 ハレの日だけでなく、日常に寄り添う酒であり続けてきたからかもしれません。 日常の日本酒を、どう残していくのか。 蔵を続けていくために、そこがとても大切な問いだと感じています。 」」」」」」」」」」」」」 SNS情報 」」」」」」」」」」」」」」 ● 福司酒造 製造部(公式)Twitter: @fukutsukasa_ ● 醸し屋のInstagram : @fukutsukasa.kazuma ■五色彩雲ブランドページ URL:https://goshiki-no-kumo.com/ ■五色彩雲Noteページ URL:https://note.com/goshiki_no_kumo ![]() ■ 採用情報はコチラから 五色彩雲シリーズのお取り扱い店舗はコチラからどうぞ。 |
| 2026.02.04 |
ちゃんと伝えたつもり、が一番危ない
伝えることの難しさ
伝えることの難しさを感じることってありませんか? 私自身、これまで伝えることで苦労したことばかりで、 そのたびに「どう言えばいいんだろう」と考えたり、 自分なりに工夫して説明したりしてきました。 特に、難しいことを説明するとき。 これが本当に難しい。 自分がちゃんと理解していないと、そもそも説明ができません。 機械の仕組みとか、発酵の仕組みとか。 分かっている“つもり”でも、いざ言葉にしようとすると全然ダメだったりします。 今回も、ライターさんに分かりやすく説明しようと思って、 かなり短縮して話しました。 噛み砕いたつもりだったんですが、結果的には 「ちょっと嘘を教えている」ような状態になってしまいました。 最初からきちんと説明すればよかったのに、 簡単に済まそうとした結果がこれです。 反省ですね。 一方で、最近「伝える」にかかわることで褒められた?ことがあります。 今年から醸造補助スタッフとして働きに来ている方に、 仕事の説明をしていたときのことです。 それを聞いていた別の社員が 「カズマさん、説明が丁寧ですね〜」と。 褒められたのか、 それとも「現場ではそんなに時間かけられないよ!」という意味だったのか(笑) そこは分かりませんが、このときは意識して、きちんと説明していました。 結局、やっていることは単純です。 とにかく話す。 伝わらなければ、違う単語を使た言葉で話す。 角度を変えて、もう一度話す。 「なんでこっちの言ってることが分からないんだ!」 となりそうなのをグッと我慢して、 自分には分かりやすくても、相手にとってはそうじゃないかもしれないな、 と考えるようにしています。 ……ただ、親にはこれができなくて(笑) 「なんで分からないの!?」ってなってしまうんですが、 これは完全に反省です。 社内の報連相でも、実は同じようなことがあります。 主語がない報告とか、 「○○でいいですか?」と前提を共有しているつもりの相談とか。 なんとなく分かることも多いんですが、 それって間違いの原因になりかねません。 相手の立場からすると、 「製造部長には前に伝えているから分かっているだろう」 と思うのも分かります。 でも、こちらは他の人とも話をしているし、 数字や条件までいちいち暗記しているわけでもない。 文章(メモ等)できちんともらった方がいいことも、正直あります。 先日書いた、 親の立ち位置・子の立ち位置の話とか、 報連相の仕方とか、報告書の書き方とか。 こういうことって、 ちゃんと教えてもらう機会、意外とないんですよね。 「これ、私が教えることなのかな?」 と思うこともありますが、 それができるようになった方がチームにとっていいなら、 きちんと説明するようにしています。 最初に丁寧に教えると、後々楽なんですよね。 自分で考えて動いてくれるようになるので。 あと、伝えることの難しさで言えば、 自社の商品やブランドのことをお客様に伝えるのも、なかなか大変です。 知ってもらうこと、認知してもらうこと。 それ自体が年々難しくなっている気がします。 製造部長という立場ですが、SNSでの発信もしています。 最近は動画を上げている蔵も多くて、 認知を上げなければ、 そもそも飲んでもらうきっかけすら作れないよな……と。 ただ、SNSの動画。 若い人は抵抗ないのかもしれませんが、 正直、おじさんにはハードルが高い。 撮って、編集して、その時間をどう作るか。 他の蔵の動画を見て 「かっこいいなぁ」と思いながら、 今朝は歯を磨きつつ、AIに 「どうしたらかっこいい動画が撮れるか」相談していました。 イメージはあるんです。 でも、なかなかね……という時点で年を取ったのかも。 そろそろ重い腰を上げないといけませんね。 まずは動画を撮る時間と、編集する時間を確保すること。 ロゴも入れたいし、音も大事だから、 ワイヤレスマイクも探してみようかな、と思っています。 伝えるって、本当に難しいですね。 」」」」」」」」」」」」」 SNS情報 」」」」」」」」」」」」」」 ● 福司酒造 製造部(公式)Twitter: @fukutsukasa_ ● 醸し屋のInstagram : @fukutsukasa.kazuma ■五色彩雲ブランドページ URL:https://goshiki-no-kumo.com/ ■五色彩雲Noteページ URL:https://note.com/goshiki_no_kumo ![]() ■ 採用情報はコチラから 五色彩雲シリーズのお取り扱い店舗はコチラからどうぞ。 |
| 2026.02.03 |
この蔵で働くと、どう育つのか
昨日は久々のお休みをいただきました。
冬場は数少ない休み、いつもいない父親なので 少しは存在感を出そうと幼稚園の外遊びに同行したり 午後は一緒にスケートに行ったり。 子供が子供のうちの短い期間を楽しませてもらった休日でした。 さて今日は、先日作業報告の返信で書いた内容を、 あらためてブログとして整理してみようと思います。 若い世代の中には「役職はいらない」と考える人がいます。 チーム福司にもそういう考えを持つ人はいますし、 正直それを“若い世代”と呼んでいいのかは微妙な年齢層になってきましたが(笑)。 理由を聞くと、多くは 「責任の重さと給料のバランスが合っていない」 つまり、コスパが悪いと感じているという話になります。 確かに、数字だけを見ればコスパは良くありません。 責任は増えるのに、報酬は劇的には変わらない。 初期段階では「期待されている」というプラス要素がある分、 なおさら割に合わないように見えるのだと思います。 それでも、将来の人生設計まで含めて考えると、 私は「役職はつけてもらった方がいい」と考えています。 一方で、世の中には 「役職だけがついている人」も存在します。 先ほどの「役職はいりません」という人は、 役職の重みや責任を理解した上で、あえて距離を取っている場合が多い。 ですが「役職だけついている人」は、 その自覚自体が薄いことがあり、 そこに気づいてもらうのはなかなか難しい。 中間管理職の立場にいる人の中には、 この点で悩んでいる方も多いのではないでしょうか。 今日は、そんな方に共有したい、 私自身が過去いちばん腑に落ちた考え方を紹介します。 仕事における役職や役割を考えるうえで、 一番わかりやすいのが「親と子の立ち位置」の例えです。 これは年齢や性格の話ではありません。 仕事の中で、どこに立っているのか。 そして、どの立ち位置を求められているのか。 それを考えるための話です。 子の立ち位置にいるとき、人はまず自分の仕事を最優先に考えます。 与えられた仕事をきちんとこなす。 ひとりでできることを増やす。 新しい仕事を任される。 これは新人や経験の浅い人にとって、 とても健全で、必要な姿勢です。 一方で、親の立ち位置に立つと、見える景色が変わります。 自分の仕事だけでなく、 周囲の進み具合や詰まりが自然と気になるようになる。 誰かが遅れること、うまくいかないことを前提に動くようになる。 ときには、自分の作業を後回しにしてでも、 全体が止まらないように手を打つ。 そんな判断が増えていきます。 どちらが正しい、という話ではありません。 ただ、経験を重ねるにつれて、 組織から求められる立ち位置は少しずつ変わっていきます。 問題なのは、 本人は無意識のまま「子の立ち位置」に留まり続けているのに、 周囲からは「自分のことしか見ていない人」に見えてしまうケースです。 本人に悪気はなく、 手を抜いているつもりもない。 それでも立ち位置のズレは、 少しずつ現場に歪みを生んでいきます。 大人になる、成長する、というのは、 仕事ができるようになることだけではありません。 自分のことを後回しにできる場面が増えること。 誰かの遅れを、自分の責任として引き受けられるようになること。 それが「子から親へ」立ち位置が移るということです。 これは優しさや人柄の問題ではありません。 仕事の中で、どこに立っているか。 そして、これからどこに立つことを期待されているか。 その認識を揃えるための仕組みが「役職」なのだと思います。 「○○長だから偉い」という話ではなく、 「みんなの親の立場なんだよ」ということ。 親であれば、 子どもが一人で何かをしていたら、 放っておくことはしないでしょう。 大丈夫かと声をかけ、 進み具合を確認し、 できていれば褒める。 できていなければ、なぜできなかったのかを一緒に考える。 後輩に仕事を任せて、 「お願いしたので私は知りません」 「その人に聞いてください」 ではなく、把握しておく。 たとえ順調に進んでいたとしても、 将来ミスにつながる可能性を考える。 それが親の立ち位置としての責任だと思っています。 チーム福司では、すべての人が 最初からこの考え方で動いているかと言えば、 正直そうではないと思います。 ただ、蔵には「醸し屋イズム」が根付いています。 自分が出来るようになったことは、次の人にも伝える。 急がせず、投げ出さず、熱心に、そして根気強く。 酒造りは一朝一夕で身につく仕事ではありません。 だからこそ、教える側も腰を据えて向き合います。 役職や年次に関係なく、 「次の人が困らないように動く」という姿勢が、 結果としてチームを支え、酒の品質を支えています。 もし酒造りの仕事に興味があり、 技術だけでなく、考え方も含めて学びたいと思うなら、 こういう現場もある、ということを知ってもらえたら嬉しいです。 」」」」」」」」」」」」」 SNS情報 」」」」」」」」」」」」」」 ● 福司酒造 製造部(公式)Twitter: @fukutsukasa_ ● 醸し屋のInstagram : @fukutsukasa.kazuma ■五色彩雲ブランドページ URL:https://goshiki-no-kumo.com/ ■五色彩雲Noteページ URL:https://note.com/goshiki_no_kumo ![]() ■ 採用情報はコチラから 五色彩雲シリーズのお取り扱い店舗はコチラからどうぞ。 |
| 2026.01.30 |
日本酒の酵母は、なぜこんなにも過酷な環境で働かされるのか
昨日は、吟醸系の醪がどれほど過酷な環境から始まるのか、
酵母にとって決して優しい条件ではない、という話を書きました。 今日はその続きとして、 日本酒酵母そのものの“スペック”について少し触れてみたいと思います。 実は、日本酒とワイン・ビールでは、 使われる酵母の性質にかなり差があります。 ワイン酵母は、他の微生物に負けないよう、 仕込みの段階で大量に投入されます。 日本酒の感覚で見ると 「そんなに入れるの?」と思うほどの圧倒的な量です。 数の力で環境を制圧する、というイメージですね。 一方、日本酒の酵母はというと—— これはもう、とてつもない戦士です。 めちゃくちゃ働き者で、とにかくタフ。 例えるなら、ランボーやダイ・ハードの主人公、 あるいはドラゴンボールのスーパーサイヤ人。 ワイン酵母なら 「もう無理、動けない」と音を上げる温度帯でも、 日本酒酵母は平然と活動を続けます。 糖の圧迫にも強く、 酒母の環境は、酵母にとって “地球の何倍もの重力がかかっている” と言ってもいいほどの負荷ですが、それでも動き続けます。 最終的には、自分自身が生み出したアルコールによって 多くの酵母は活動できなくなりますが、 日本酒の酵母はダメージを受けながらも、 最後まで仕事をやめません。 だからこそ—— 過酷な環境に置かれなければならないのです。 麹と酵母の関係 醪の中で、酵母の栄養源を担っているのが麹です。 麹が生み出す酵素によって澱粉が分解され、糖になり、 それを酵母が食べてアルコールをつくる。 この関係性が、日本酒の発酵の核です。 一般的な麹は「総破精(そうはぜ)」と呼ばれ、 効率よく澱粉を分解する形を目指します。 しかし、大吟醸クラスになると話は別。 「突き破精(つきはぜ)」と呼ばれる、 持続性を重視した麹を造ります。 つまり—— 一気に糖を出すのではなく、 ゆっくり、長く、溶かし続ける設計です。 その結果、酵母にとっての食料も 一気には与えられません。 酵母の物語 目の前には食材が山ほどある。 でも調理担当は、 少しずつしか料理を出してくれない。 そんなもどかしさの中で、 酵母たちは成長していきます。 過酷な環境、最小限の食料。 生きるか死ぬかの瀬戸際で、 なんとか生かされている状態。 そこから、ある時期を境に、 麹は少しずつ糖(食料)を供給し始めます。 「今までが嘘だったのか?」 と思うほど、はじめは敵対していた関係から 仲間になる映画の設定のよう。 酵母たちは半信半疑になりながらも、 ようやく未来に希望を見出す。 ——ところが。 ある一定の段階で、 再び環境は厳しさを増します。 品温は徐々に下げられ、 活動限界を探るかのように、 じわじわと追い込まれていく。 しかも今度は、 自分自身が生み出したアルコールにも 苦しめられながら。 こうして、醪の中で酵母たちは生きています。 自由に放牧された牛のような暮らしではなく、 苦しく、貧しく、制限された環境の中で。 手間暇をかけているのは確かですが、 同時にこれは 無数の生命が詰まった液体でもあります。 醪の中で、 どう生きてもらうか。 実はそれが、 味わいに直結している気がしています。 いつ判断し、 どこで手を加え、 どこで引くのか。 私はできるだけ、 酵母に無理をさせない造りをしたい。 どの時点から酵母が苦しいのか。 どの判断が、余計な負荷になるのか。 そんなことを考えながら、 毎日タンクと向き合っています。 酵母たちの生きざまは味に出ます。 」」」」」」」」」」」」」 SNS情報 」」」」」」」」」」」」」」 ● 福司酒造 製造部(公式)Twitter: @fukutsukasa_ ● 醸し屋のInstagram : @fukutsukasa.kazuma ■五色彩雲ブランドページ URL:https://goshiki-no-kumo.com/ ■五色彩雲Noteページ URL:https://note.com/goshiki_no_kumo ![]() ■ 採用情報はコチラから 五色彩雲シリーズのお取り扱い店舗はコチラからどうぞ。 |



