北海道 釧路の地酒 『福司』 若僧蔵人の醸し屋日記 - 記事一覧
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| 発行日時 | 見出し |
|---|---|
| 2025.11.14 |
書き終えて気づいた、“言葉にすること”の意味。
昨日から東京よりライターの関ともみさんが釧路にお越しになり
福司について取材してくださっています。 北海道出身の関さんですが「だら燗」は初体験。 五色彩雲や福司の根源である地酒について 体験いただいてます。 SAKEstreetさんで酒蔵だよりを配信させていただきました。 今回は若手の夜明けを通して見えたこと 考えたことなどを記事にしています。 今回の記事は結構書くのが大変でした。 というのも9月に行われたイベントのことに触れながら 自分の考えを言語化するという部分が大変で 何を伝えるべきなのか、何を書き示すべきなのか 悩みながら書かせていただきました。 商品のこととかは何度もアウトプットしていることなので 割とすんなりかけるのですが 自分の中でも揉み切れていない部分を書くのは ある意味、自分の中から生み出すようなイメージ。 おかげさまで、書き進める中で少しずつ頭がクリアになり 見えてきた部分もあります。1度目の時には見えなかったものが 2回目の参加で見えてきました。 どの酒蔵も試行錯誤して新たなお酒を生み出しています。 単に美味しいだけではなく、各蔵の考える挑戦が詰まったイベントで お酒を飲みに来る人だけではなく、私たちにとっても発見があります。 イベントを終え、作り手たち同士がお互いをねぎらい 仕込みや技術の話をする場もこのイベントの特徴。 「どういうところにこだわりを持っているのか?」 お互いの哲学をぶつけあったり 今の業界の話を共有したり、 イベントでのお酒の販売よりも 実は大事な時間だったりします。 同じ時代に課題と向き合い 違う形で自分たちなりの解を探す。 どの蔵のやり方も正解で どの蔵の哲学も間違いはない 互いにぶつけ合い、また1年自分たちの日本酒つくりに向き合います。 今回の記事の中で伝えることの重要性にも触れていますが SAKEstreetさんで記事を書くことも知ってもらうきっかけの1つ 福司を知らない方がたまたま違う蔵の記事を読んでいて そこから知ってもらうってこともあるでしょう。 機会を作ること、そして蔵のことや釧路のこと 作り手のことを知ってもらうきっかけになればと思います ![]() SAKEstreet 【酒蔵だより:福司酒造】 北海道の“地酒”の再定義 - 「若手の夜明け」で見つけたもの これからの時代はAIが活躍すると思います その時に参考とされるのがデジタル化されたデータ。 蔵のことを言語化したものをAIが拾って アウトプットしてくれる。 だからこそAIの元データとなる言語化が必要になってくると思っています。 ブログという書き溜めたデータも役立つかもしれませんし 今回の記事や、これから書かれる記事も重要な役割があると思います。 そう考えると言語化をすることがこれからの酒蔵には必要になってくるかもしれません。 ![]() 過去を想い、未来を仕込む。 北海道白糠町の「極寒ぶり」と 釧路市の地酒「五色彩雲」が100年先の食文化を共創 」」」」」」」」」」」」」 SNS情報 」」」」」」」」」」」」」」 ● 福司酒造 製造部(公式)Twitter: @fukutsukasa_ ● 醸し屋のInstagram : @fukutsukasa.kazuma ■五色彩雲ブランドページ URL:https://goshiki-no-kumo.com/ ■五色彩雲Noteページ URL:https://note.com/goshiki_no_kumo ![]() ■ 採用情報はコチラから 五色彩雲シリーズのお取り扱い店舗はコチラからどうぞ。 |
| 2025.11.12 |
地酒は、地域の“食”とともに生きる②
昨日のブログでは、コラボのお話を書かせていただきました。
今日はその続きです。 イミューの黒田さんとの出会いは、お酒の席でした。 とてもアンテナの高い先輩が、黒田さんや他の起業家の方々とご一緒しており、 私を紹介してくださったのが始まりです。 その時期は、ちょうど五色彩雲のリリースを構想していた頃。 北海道の気候変動に対して、東京のベンチャー企業が 新しい形で事業を展開し始めていることを知りました。 身近な例で言えば、大樹町のロケット事業もその一つ。 釧路でも養殖の動きや、他地域でのサーモン養殖など、 新しい産業の芽が生まれています。 そうした変化の中で、特に「食」に関わる分野には、 地酒としても適応していく姿勢や、技術的な柔軟さが求められると感じていました。 五色彩雲の構想も、“変化を受け入れる方向でいこう”という考えが根底にあったため、 黒田さんの活動には強い興味を持って話を伺っていました。 おそらく黒田さんも、私の「地元に根付いた地酒」という考えに 共感してくださったのだと思います。 その出会いからほどなくして、渋谷と釧路をつなぎ、 地域の取り組みをPRするオンライン企画にお声がけいただき、 五色彩雲や福司のプレゼンを行う機会をいただきました。 こうした東京との接点は、釧路のような地方では貴重な機会。 日本酒関係ではないイベントでしたが、新しい視点で自分たちを紹介する良い練習にもなりました。 その場に黒田さんも東京側で参加しており、これが二度目の出会いでした。 その後、実際に蔵でお話しする機会をいただき、 お互いに「地方から未来の食文化をつくる」というテーマで意気投合。 そこから今回のコラボレーションが動き出しました。 イミューの皆さんに蔵へお越しいただき、 五色彩雲を試飲しながら、地酒の考え方やブリとの相性について議論しました。 料理人や食品製造に詳しい方も交え、 「どうすれば釧路や白糠の未来の食文化に寄り添える酒になるか」を真剣に考えました。 時には東京のつきや酒店・知香良さんのところに集まり、 ブリに合う酒のレクチャーやペアリングの検証も行いました。 挑戦の連続ですが、試行錯誤の中に確かな手応えを感じています。 ブリの漁師さんやイミューの方々と話す中で、 酒造りだけでは見えなかった他の“ものづくり”の視点を学ばせていただきました。 地域に根差したベンチャー企業と蔵との構造の違いにも刺激を受け、 「こういう働き方を蔵にも取り入れられるのでは」と感じることも多くありました。 時代が違うだけで、掲げている想いは案外似ている。 文化をつくるという意味では、酒蔵もまたベンチャーであっていい。 老舗の防御ではなく、ベンチャーの挑戦。 その精神を忘れずにいようと、あらためて気づかせてもらいました。 コラボとは、お酒を出して終わりではありません。 魚種が変化し、産業が形を変えていく釧路や白糠の未来に、 私たちがどう寄り添い、共に歩んでいけるか――。 この取り組みが、その一歩になればと思っています。 ![]() 過去を想い、未来を仕込む。 北海道白糠町の「極寒ぶり」と 釧路市の地酒「五色彩雲」が100年先の食文化を共創 」」」」」」」」」」」」」 SNS情報 」」」」」」」」」」」」」」 ● 福司酒造 製造部(公式)Twitter: @fukutsukasa_ ● 醸し屋のInstagram : @fukutsukasa.kazuma ■五色彩雲ブランドページ URL:https://goshiki-no-kumo.com/ ■五色彩雲Noteページ URL:https://note.com/goshiki_no_kumo ![]() ■ 採用情報はコチラから 五色彩雲シリーズのお取り扱い店舗はコチラからどうぞ。 |
| 2025.11.11 |
地酒は、地域の“食”とともに生きる①
今日のブログではこちらのコラボについて少し話せればと思います。
まずはこちらの記事をご覧ください。 ![]() 過去を想い、未来を仕込む。 北海道白糠町の「極寒ぶり」と 釧路市の地酒「五色彩雲」が100年先の食文化を共創 11月7日 PRTIMES 五色彩雲が初めて企業様とコラボさせてもらったという話です。 このコラボは単にお酒を提供しているという話ではなく 五色彩雲として、100年先の地酒のための1歩です。 というお話。 ここ数年、福司の説明をするときに必ず使う言葉があります。 それが「地酒」という言葉です。 「福司は地酒を根源としている酒蔵です」 もっとも簡単に福司を説明する言葉として使用しています。 どの酒蔵も、地元の米や水を使って酒を造っています。 その意味では、すべての酒が“地酒”と呼べるかもしれません。 しかし、私たちが考える地酒は、「その土地で造られた酒」ではなく、 「その土地で生きてきた酒」です。 この違いが、私たちの酒造りの原点です。 その地で育まれ、語られ、祝いの席や晩酌の中で人々の記憶に刻まれてきた そうした「土地との関係の深さ」こそが、地酒の本質だと感じています。 地酒とは、造ることだけで完結するものではありません。 飲まれる文化、支える人、そしてその酒を通して生まれる地域の物語。 そうした“飲まれてきた歴史”がその地域にある酒が 真の意味で地酒と呼べるのだと思います。 そしてそこを私たちは大事な核として考えているのです。 五色彩雲では100年先の北海道の地酒を目指しています。 まだ見ぬ未来の北海道を想像しなが、酒蔵としてどうすれば地酒になれるか? その未来の1つに、気候変動によって変化する北海道の産業へ適応し 新しい食文化を共に育むことというのがあります。 私たちは酒を通して、変わりゆく北海道の“今”を見つめ、 未来の食文化にどう寄り添えるかを考えています。 その中で出会ったのが、白糠町の「イミュー」さんでした。 Nusamai やAshiri などは北海道の気候が変化し魚種の変化や 現代の日本の食文化の変化をポジティブにとらえたとき 私たちの蔵はこういったお酒を造れる技術研鑽が必要と考え 酒質設計しているお酒です。 それは単にそう予測していだけではなく 体感していることだからこそ、自分たちが適応する必要性を感じてきました。 以前はたくさん獲れていた鮭やイカが獲れない。 年々口にする機会が減っていくなじみの味わい。 一方で、酪農からの六次産業としてチーズ工房が増え そのクオリティーも年々高まっています。 近年の変化に対して100年という長い目線で見れば適応していく必要性がありますが 多くのひとは「異常気象」として、いつか戻るという期待感を持っているようにも感じました。 「今年は暑い」・・・・・・そうではなく、これからはこういう気候になっていく そう受け入れ、次に進む準備をする 備えなければならないと考えています。 そんなか、この変化をポジティブにとらえ 産業に昇華させることを仕事にする方と出会い 醸し屋の考える酒蔵が100年先を思い 変化に適応していく必要性へ共感いただきました。 その共通点が食というもの。 【私から見る彼の活動】 かつて北海道の秋の定置網漁を支えていたのは「秋鮭」でした。 しかし、地球温暖化の影響で漁獲量は減少し、 その一方でブリの水揚げが急増しています。 地元の漁師さんからしてみれば本業の鮭の網に ブリが入るのは厄介ごと。 価格も高くは売れないというネガティブな要素を ブランドとして、産業として変えていこうとしているのです。 それは容易なことではありません。 厄介者というイメージの払拭や食べる習慣がない地域の人への認知。 途方もなく時間のかかかる作業でしょ。 でもそもそもの鮭だって、そこで獲れるから食べるようになったのですから 文化の創造を1から始める覚悟を持てるかどうかということ 積み重ねてきたものを一度置いておき 新しいものを積み重ねていくということではないかと思います。 きっとこれからの未来ではこういったことが何度も起きるはず その度に同じことを繰り返し育んでいく かつて狩猟民族から稲作に移行したように適応する土台を持てば これからの未来の変化への適応能力も上がります。 僕たちが今日本酒でやろうとしていることにも通ずる 次の時代への変化にどう適応していくか そこに共通点を感じたのです。 【未来の食文化を創るという共通点】 醸し屋の中では未来の食文化を想像し その課題を地酒として寄り添っていくことは 未来の地酒としての役割ではないかと考えています。 今回のコラボは単にお酒とブリのコラボではなく 日本酒が未来に向けてどう地元の変化する産業に適応していくか そういった課題の一つなのです。 変わりゆく北海道の風景の中で、 その土地の“食”と共に生きる酒を仕込む。 それが、五色彩雲の考える地酒の未来です。 Mshuの商品情報はコチラ 五色彩雲Note:Mashu というお酒。(A Sake Named “Mashu”)←イイネもお願いします。 ![]() 」」」」」」」」」」」」」 SNS情報 」」」」」」」」」」」」」」 ● 福司酒造 製造部(公式)Twitter: @fukutsukasa_ ● 醸し屋のInstagram : @fukutsukasa.kazuma ■五色彩雲ブランドページ URL:https://goshiki-no-kumo.com/ ■五色彩雲Noteページ URL:https://note.com/goshiki_no_kumo ![]() ■ 採用情報はコチラから 五色彩雲シリーズのお取り扱い店舗はコチラからどうぞ。 |
| 2025.11.10 |
“酒屋万流”──同じ米でも、蔵ごとに違う物語。
お休みの間に北の錦さんとのコラボ酒の
醪の仕込みが終了しました。 お酒の1回の仕込みは1日で終わるわけではありません。 酒母の仕込みは1回ですが 醪の仕込みは4回の工程に分けられます。 1日目: 初添え 2日目: 踊り 3日目: 仲添え 4日目: 留添え 南杜氏は前半の初添えと踊りを担当、 後半の仲添えと留添えの仕込みには別の蔵人さんがお見えになってました。 ![]() 写真は南杜氏と、Mジュン氏が酒母の仕込み準備をしているところ 福司では酒母と麹は自然放冷で冷まして仕込みをします。 作業の簡略化として放冷機を使う蔵もありますが 少量の蒸米を冷やす場合、釧路のように涼しい地域では 過冷却を防止する観点や衛生面からも 自然放冷にて行っています。 写真はしぼりたて生酒用の酒母の仕込みです。 とても丁寧に作っているんですねと言っていただけたのは 同じ酒つくりをしている立場としてうれしい誉め言葉です。 取材の時にも質問事項にありましたが どのように違うのか?と聞かれました。 大まかにやっていることや目的は一緒です。 製造工程として同じことをしているのですが そのやり方や機械の使い方が異なります。 同じ北海道でもその酒蔵ごとにやり方が異なります。 酒蔵の中ではこういう言葉があります。 「酒屋万流」 これは造りには蔵独自の造り方や作法があり、 醸された酒もまた蔵ごとの味わいがあるという意味です。 原料米と酵母を今回統一していますが 作り方や考え方はその蔵ごとに異なります。 福司としても自分たちらしさをこのお酒に込めながらも 北の錦さんを意識した造りにしています。 その内容に関しては製品ができてからでもいいのかな?とは思いますが 細かなこだわりを1アイテムの中に入れているつもりです。 ある意味チャレンジ的な要素も含まれています。 今は、この醪が順調に発酵してくれるようにと願っています。 いつも使っている吟風よりも使いやすい印象で いい米を使わせてもらいました。 他のお蔵さんのお酒と飲み比べるのが私も楽しみです。 Mshuの商品情報はコチラ 五色彩雲Note:Mashu というお酒。(A Sake Named “Mashu”)←イイネもお願いします。 ![]() 」」」」」」」」」」」」」 SNS情報 」」」」」」」」」」」」」」 ● 福司酒造 製造部(公式)Twitter: @fukutsukasa_ ● 醸し屋のInstagram : @fukutsukasa.kazuma ■五色彩雲ブランドページ URL:https://goshiki-no-kumo.com/ ■五色彩雲Noteページ URL:https://note.com/goshiki_no_kumo ![]() ■ 採用情報はコチラから 五色彩雲シリーズのお取り扱い店舗はコチラからどうぞ。 |
| 2025.11.07 |
同じ米を使っても、同じ味にはならない。
昨日に引き続き、NHKさんが取材に入ってくれました
本日「北の錦」さんとのコラボのお酒の添仕込みです。 酒母の香りも高くとてもフルーティー。 弊社で使用している吟風よりもやわらかく感じられ 麹も破精込みがいいですね。 醪でもしっかり溶けてくれそうです。 同じ吟風でも産地によっての違いがあり それが酒質に影響します。 実は北の錦さんと福司はつくりの規模感や 作業で使っているもの(機械)なども類似点が多い蔵。 ただ、地域の気候や風土が異なるため 酒質はもちろん違います。 もちろん気候や風土だけではない違いもあるのですが 同じ機械だけど使い方が違うとか 同じくらいの規模感だけど、こうしているよとか そこら辺を共有しあうというのもしました。 どちらにも共通している苦労してきたことなど。 北の錦さんは新しい蔵になるので 今までの知識がそのまま役に立つとも限りませんが お互いのことをよく知れるきっかけにはなったと思います。 今日仕込んだ添えの醪もとてもいい香りですねと言ってもらえました。 自社の技術は自社の技術で自信をもって行うわけですが ある意味お米を預かり代わりに作るわけですから、 ホッとする一面もないわけではありません。 明日からは別の蔵人の方がお見えになります。 蔵の雰囲気が違う中、福司のことを知ってもらえたらと思います。 ![]() 取材に来てくれている方々は 日本酒のことを知らないできます。 でも、日本酒づくりの世界は業界用語が多かったり 製造工程が複雑なため、取材を組み立てるのも大変そうに感じました そこで簡単な仕込みの説明を図解で。 どうしたら解ってもらえるのか? 少しでも見てる方に伝わるようにと思って ちょうどタンクの色が黒板のような緑色。 チョークを使って説明することが ちょっとした教師になった気分でした(笑) 明日から土曜日でブログの更新はないですが SNSで様子を流せるといいなと思います。 Mshuの商品情報はコチラ 五色彩雲Note:Mashu というお酒。(A Sake Named “Mashu”)←イイネもお願いします。 ![]() 」」」」」」」」」」」」」 SNS情報 」」」」」」」」」」」」」」 ● 福司酒造 製造部(公式)Twitter: @fukutsukasa_ ● 醸し屋のInstagram : @fukutsukasa.kazuma ■五色彩雲ブランドページ URL:https://goshiki-no-kumo.com/ ■五色彩雲Noteページ URL:https://note.com/goshiki_no_kumo ![]() ■ 採用情報はコチラから 五色彩雲シリーズのお取り扱い店舗はコチラからどうぞ。 |







