北海道 釧路の地酒 『福司』 若僧蔵人の醸し屋日記 - 記事一覧
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発行日時 | 見出し |
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2025.10.02 |
井戸を清め、心を磨く ― 石と意思の物語
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昨日は日本酒の日でしたね。
今年は札幌の飲食店さんから声がかからずのんびりでしたが 東京に行ったときに感じたのはファンの獲得の重要性でした。 もちろん今の販売形態でもご購入してくださる ファンの皆様もいます。 ただこれからの未来の消費者となる 20代や30代の方々に日本酒を知ってもらうきっかけづくり これがとても課題だと思っています。 これは五色彩雲にしても 福司にしても未来を見たときに開拓しなくてはいけない部分ですし 越えなければいけなくなる壁でもあります。 問題はどう越えていくのか・・・・ これは非常に難しくて見えない部分。 日本酒ってワインやビールよりも味の幅が繊細だと思っています 味の特徴が単純に構成されているイメージで 甘さと香り、そこに酸とアルコール感がある印象です。 五色彩雲ではここに複雑な要因を加えることで 味わいの幅を作り上げていますが、 それでも日本酒の域を大きく超えるものではありません。 日本酒がワインのようになるならワインを飲めばいいという人もいます。 その通りです。 ただ米を原料としてワインのような幅の広さを作れる技術を 生み出すことが出来たとしたら? それは1つの新時代になるはずです。 ただ米が原料な以上はその成分以外のことはできません 赤ワインのようなタンニンの渋さは出ないでしょう。 でも白ワインのジャンルの幅の広さ迄だったら行ける気がします。 とあるビールを飲んだ時 そのビールはワインのような幅の広がりを見せてくれました。 麦でこれができるのならば 米でも出来ないだろうか・・・・・ それは日本酒の中では夢のような話だったりします。 ただ白麹を活用して思ったことは 先人たちは先人たちの時代や技術の中の工夫をされていて その時代は今の技術面だったり考え方ではないという事。 考え方や捉え方が異なれば、見える景色も違うはず。 水の様に澄み渡る吟醸酒や 酸を出さない端麗なお酒を目指してた時代とは真逆な酒質。 であれば、まだやられていなかったことがあるのではないか? 奈良で菩提酛が生まれたりたように 北海道で新しい造りが生まれることだってないわけじゃない!!!! と思っています。そうしたら面白いじゃないですか? 今は北海道の端っこって言い方してますが 100年後は北海道が一番の米どころになっていて 多くの酒蔵が北海道に移動していることもあり得る そうなればむしろ北海道が日本酒の中心地になるかもしれません。 分からんけど(笑) 今しか見てないと可能性は狭まりますが 未来を考えれば可能性は自分次第です。 北海道にもおもろい蔵があるなって いつか言われるように頑張っていきますから 共に夢を追ってくれるファンをもっと作っていきたいですね。 酒造りも大事だけどファン作るも大事なんだなって思っています。 井戸の掃除、まだ続いています。 中の石をひとつずつ取り出し、擦り洗いして、消毒し、また戻していく。 手間のかかる作業ですが、大切な水を守るための工程です。 ![]() 「石を磨く」ことは、目に見える作業。 「意思を研く」ことは、目に見えない心の準備。 どちらも酒造りに欠かせない、大切な営みだと感じています。 ![]() こちらからクラウドファンディングに飛べます。 」」」」」」」」」」」」」 SNS情報 」」」」」」」」」」」」」」 ● 福司酒造 製造部(公式)Twitter: @fukutsukasa_ ● 醸し屋のInstagram : @fukutsukasa.kazuma ■五色彩雲ブランドページ URL:https://goshiki-no-kumo.com/ ■五色彩雲Noteページ URL:https://note.com/goshiki_no_kumo ![]() ■ 採用情報はコチラから 五色彩雲シリーズのお取り扱い店舗はコチラからどうぞ。 |
2025.10.01 |
変化する時代に挑む、酒蔵の視点
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本日、井戸の清掃を行いました。
今年はこれまでずっと自分も率先して行ってきましたが、 初めて他の社員に任せた年でもあります。 これまで井戸の清掃は、 とても重要な神事のようなイメージを持って参加してきました。 しかし今日は急遽事務処理で対応を見直さなければならず、 皆にお願いすることになりました。 もちろん、私がいなくても無事に終わったはずです。 妥協せず、きれいにしてくれたと信じています。 水は地酒にとって欠かせない要素であり、 福司にとっては原料の中で唯一、地元のものと言えるかもしれません。 個人的には、米がとれない地域のため、 米の話だけを強調することはあまりしていません。 どちらかというと、この地の【気候】や【文化】が、 私たちの蔵の味わいを作り上げてきたと感じています。 港町でなければ違う酒質が好まれ、 私たちも異なる酒質を作っていたかもしれません。 もっと暖かい地域であれば作り方も変わったはずです。 その意味では、米だけに焦点を当てることは、 釧路地域の強みにはならないと考えています。 日本酒業界では、コロナ以降も常に困難な環境が続いています。 緊急事態宣言、猛暑による米の品質変化、 瓶の確保問題や燃料費高騰、そして米価の上昇…。 まさに次々と課題が押し寄せる状況です。 しかしポジティブに捉えれば、 これらの困難があったからこそ「五色彩雲」というブランドが生まれ、 未来を真剣に考える必要性が生まれました。 きっと今回の困難も、ポジティブにとらえることが必要なのだと思っています 変化を受け入れるだけではなく、 自ら変化していくことが求められる時代です。 昔は「変わらないこと」も技術の美学とされていました。 私が入社した頃は、1つの頂点を極めることが製造者に求められていました。 今でもその価値はありますが、それだけでは生き残ることが難しい時代です。 教科書に書かれているデータは、 すでに過去の話になりつつあります。 米の品種や気候が多様化している現代では、 「どんな酒をなぜ造るのか」が重要です。 テレビからネットへ移行した時代の変化と同じように、 大きな変化が訪れています。 未来を考えるうえで、AIの存在は切っても切れません。 AIを理解し、活用できる者が次の時代に残るでしょう。 もちろん、日本酒の多くの部分は人間の手仕事に依存しますが、 それでも知識として持っておくことが重要です。 次世代の醸造者にとって、 AIを活用する企業は就職先として魅力的になります。 人類より優れたものとどう共存していくかを考えなければ、 未来にはたどり着けません。 先に進む多くの人々はすでにその重要性に気づき、 未来に向けた計画を立てています。 後発でも構わない。 しっかりと学び、 未来に向けて前進する姿勢が必要だと感じています。 私はこれからも、 スポンジのように多くのことに興味を持ち、 挑戦を続ける人でありたいと思います。 ![]() こちらからクラウドファンディングに飛べます。 」」」」」」」」」」」」」 SNS情報 」」」」」」」」」」」」」」 ● 福司酒造 製造部(公式)Twitter: @fukutsukasa_ ● 醸し屋のInstagram : @fukutsukasa.kazuma ■五色彩雲ブランドページ URL:https://goshiki-no-kumo.com/ ■五色彩雲Noteページ URL:https://note.com/goshiki_no_kumo ![]() ■ 採用情報はコチラから 五色彩雲シリーズのお取り扱い店舗はコチラからどうぞ。 |
2025.09.30 |
東京出張で出会った人たち
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サケストリートさんより次の執筆依頼が来ました。
次は今回参加した若手の夜明けに参加しての変化や感じたことなどです 詳しいことはそちらに書いていければなと思うので そこでは書けないことをこのブログでは書こうと思います。 イベントで東京入りした際に色々な人に連絡をしました。 導引で連絡できるのは大学時代に色々かかわった人たちです その中には研究室で一緒だった仲間や 一緒に服屋のスタッフでバイトしていた仲間 あとは大学時代打ち込んでいたインラインホッケーのチームの仲間 醸し屋の大学4年間がこの2日間にギュッと詰まったような。 久々に会った人たちだらけでしたね。 もちろん社会人になってからの関係者も みずほ銀行の元釧路支店長や 今一緒にいろいろ白糠関係でやらせてもらっているイミューさん。 実は妻の昔の同僚とかも・・・ その他にも色々な人が応援に来てくれていました。 イベント外の話ですが久々に大学の研究室仲間にも会えました。 渋谷のイベント会場で「ファーメン舎発酵斎」というちょっとふざけた名前で 同級生の日本酒を紹介したり 自分で料理を提供したりしているというので 今回、五色彩雲のJiriをもって挨拶に。 (大学時代から面白い人でした) ふざけた名前のわりに家庭的な料理で美味しかったです 白和えを燻製にしたものにイチジクが乗っていたり レンコンのエスニック炒めなど けっこう和食をアレンジしているものが多かったですね。 日本酒のアテだからか・・・・ふざけた感じなのに 質問すると真面目に答えてくれるのも昔から変わらない ![]() 同じく若手の夜明けに参加していた 同級生で奈良の蔵元の倉本酒造の倉本も一緒でした。 その他にも「いい薬です」で有名な胃薬の会社に勤めている人や アンティーク家具を取り扱っている会社を継いでいたり 面白いメンバーと短い時間ですが話をすることが出来ました。 ![]() イベントでJiriはすぐ完売して 今度また使ってね!とPRをお願いしてきたので 知らない所で飲んでくれる人が増えるのに期待しています。 このあと、東京行った後にあいさつに行きたかった 釧路出身の方がやられている「ラーメンバルゆきかげ」さん 以前釧路に帰ってきたときに来てくださり、 その友人の方が今釧路で「ゆきかげ」の2号店をやられています。 ![]() 都内で福司を置いてくださっているところ少ないので 嬉しいですし、一緒に行ったエースもラーメンが好きなので 〆のラーメン!! ![]() ラストオーダーギリギリで注文したのに よく来てくださいましたと歓迎していただきました。 また東京に行ったらじっくり飲みに行きたい一件です 若手の夜明けの会場からも割と近いので もし参加をしたいと思っている方におススメ。 釧路人にも1号店は聖地になるかも!? ![]() こちらからクラウドファンディングに飛べます。 」」」」」」」」」」」」」 SNS情報 」」」」」」」」」」」」」」 ● 福司酒造 製造部(公式)Twitter: @fukutsukasa_ ● 醸し屋のInstagram : @fukutsukasa.kazuma ■五色彩雲ブランドページ URL:https://goshiki-no-kumo.com/ ■五色彩雲Noteページ URL:https://note.com/goshiki_no_kumo ![]() ■ 採用情報はコチラから 五色彩雲シリーズのお取り扱い店舗はコチラからどうぞ。 |
2025.09.29 |
ステッカーにフォトプロップス!?イベント仕掛けの舞台裏
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本日は今シーズンの設備導入の一部が届きました。
のちのちご紹介できることもあるかもしれません。 まずはまだ報告が終わっていない東京出張の件をご報告。 若手の夜明けの出店にある程度準備をして挑みました。 結果はまだ出ていませんがその工夫の一つが 昨年度出来た行列への対処方法。 実は昨年は、2名でのご案内のため待ちの時間が発生。 この待ちの時間を無駄にしないためメニュー表を見てもらうという 工夫をしておりましたが、暗くて見にくいとの声を受け 今年は簡易のHPを作成し、その日の特別感を演出しました。 こちらが当日QRコードで読み込んでもらい活用させてもらった臨時ホームページ。 「若手の夜明け特別HP」 当日製品の説明などは出来るので どんなこだわりがあるのか? どんな人が作っているのか?と 商品の簡単な説明を上げさせていただいています。 これの反省点としては・・・案内の人数を最大5人まで増員したので 並ぶというほどまで行かず活用したけど効果があったかは微妙(笑) 次にPRグッツ。 どうにか東京の人の心に残る工夫をと思い やったことないことを試してみました! 今回はSNSの投稿を増やそう作戦!で 1つはステッカー。もう一つはフォトプロップスというモノ ![]() これを作成しSNSをフォローしてくれたよと教えてくれたり フォトプロップスで撮影してくれた人に渡す作戦でした。 フォトプロップスは今回のイベントの協賛企業様から かなりリーズナブルで作成頂けると聞き 今後のイベントでも活用できるし作ってみようと作成。 ![]() 醸し屋の同級生の奈良の蔵元が持ってくれているのが フォトフロップスというものです。 結婚式などでイベントを盛り上げるためのアイテムとして使用されます。 今回は・・・・写真より酒の人が多く、想定よりも活用できていません。 結果的にステッカーも伸び悩みました。 他の所でも使えることを見越しているのでまぁいいや! ステッカーは欲しい方がいたら差し上げたいと思いますw いろいろ工夫した2日間。 反省点も色々です。 運営側のnote記事が25日に投稿されて今した 有料なので途中までしか見れませんがこちら。 その中に「悔しい気持ちが生まれる機会にしなければ、 イベントとしての役割を果たせていないのではないか、と考えています。」 という文章がありました。 醸し屋も達成感や、充実感というより 不完全燃焼的な、もっとできると思ったのに もっとやれると思って楽しみにしていたのに という、もっと盛り上がりもっと出来ても良かったのでは?という反省点があります。 去年は初参加でどこまで出来るだろうという不安と 終わった後の達成感の方が大きかったのですが 今はどちらかというと違う。 色々んことを考えさせられて、自分たちに不足していることは何なのか? 逆に人気のお蔵さんやブランドは何を頑張っているのか どこを伸ばすべきなのか? その一方で 若手の夜明けで人気になることが1番の目的ではないことも きちんと理解しなければなりません。 五色彩雲の役割やポジション。 そういったものを俯瞰的に見て、どういう所を伸ばしたり 加えていく必要があるのか? そこから見える自分たちの答えを探していきたいと思います。 ![]() こちらからクラウドファンディングに飛べます。 」」」」」」」」」」」」」 SNS情報 」」」」」」」」」」」」」」 ● 福司酒造 製造部(公式)Twitter: @fukutsukasa_ ● 醸し屋のInstagram : @fukutsukasa.kazuma ■五色彩雲ブランドページ URL:https://goshiki-no-kumo.com/ ■五色彩雲Noteページ URL:https://note.com/goshiki_no_kumo ![]() ■ 採用情報はコチラから 五色彩雲シリーズのお取り扱い店舗はコチラからどうぞ。 |
2025.09.26 |
五色彩雲と福司──実はガンダムで例えられる!?
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栗山町の北の錦さんとのコラボの話から
自社の製造をどの様にしようかなとまだ少し悩んでいますが ちょっと試したいこともあるのであらかた軸は決まってきました。 今日は今シーズンの仕込みの配合を釧路税務署に提出してきました。 そのついでに小林酒造さんとのコラボ酒の 手続きに関する質問もしてきました。 日本酒はお酒なので製造場内から出るときに 酒税がかかります。 今回のコラボのような場合は福司から北の錦さんへ出荷されるときと 北の錦さんから支援いただいた皆様に出荷されるときの 2回のタイミングで課税になってしまう為 2重で課税にならないように申請が必要です。 その申請の仕方の説明を受けてきました。 実はこういうの初めてです。 あとは釧路管内で五色彩雲をもう少し広めたいなと考えています。 とある先輩に相談しに行ったのですが その際に「カズマの想いのわかる資料は無い?」と聞かれて これがそうですねと提出したら、文書量が凄くてひかれました(笑) ちなみに、まだ完成形ではなくて序章くらいな感覚だったのですが・・・・ それでもう少し簡単な資料とか もう少しこれからの事を言語化 視覚化した資料を作っておく必要があるかもな?と思い 少し五色彩雲と福司のことをどう説明するかを考えていました。 私の中では五色彩雲は触覚や皮膚といった これから起こることや変化を察知し、福司にそれを反映するブランドだと思っています。 なんかうまいこと言えないかな?と思って 色々考えていると思いついたのが 五色彩雲はガンダムのような存在だなと言う事。 特別な機体で技術を詰めているプロトタイプに近い存在。 この戦闘データから量産型のモビルスーツ(ロボット)を設計し作るので 福司は量産型モビルスーツ。 多くのパイロットが乗りこなせるように作られているものです。 全く関係ないのではなく 五色彩雲の得たことや、そこに詰めた技術が 福司に少しずつ反映され、そうして地酒が進化するというイメージ。 そしてそれぞれの商品が持つチャンネルは異なり 違う効果あり、結果的に会社にとっての経験値は 福司ブランド単体よりも大きくなるというのが私の考え。 この別のチャンネルだからこそ得られることが異なるっても 実はとても重要だと思っています。 何が大きく違うの?というと、流通の形態が異なります。 五色彩雲はクローズ型の流通で 福司はオープン型の流通。 なのでおとり扱いの店舗が異なります。 道外に福司は沢山出回っていなく 五色彩雲の方が出荷されている・・・はず。 若手の夜明けでも北海道の「五色彩雲」という認識の方が多いと思います 道内は福司のセカンドブランドの五色彩雲のイメージを持っている方の方が多く 福司の知名度の方が高いです。 出荷量も全然違いますからね。 酒質もイメージも違うこの2つのブランドを 上手に使って地酒として100年先も残る蔵にしていきたいですね。 ![]() 写真は東京神田にある「ちぇけ」という飲食店さん 実はここのオーナーは農大の出身者で 日本酒に力を入れてくれています。 醸し屋も何度も行かせていただいておりますが 若い日本酒好きが多く、蔵元も多く来ていて サインを残していたりします。 醸し屋も頼まれたのですが・・・書くの忘れてました(笑) 若手の夜明けに参加したメンバーが集まってくるかなと思って 会が終わった後立ち寄ると何蔵か来ていて意見交換が出来ました。 五色彩雲も全種類!!!! ちぇけにいった際は五色彩雲を是非飲んでください!! ![]() こちらからクラウドファンディングに飛べます。 」」」」」」」」」」」」」 SNS情報 」」」」」」」」」」」」」」 ● 福司酒造 製造部(公式)Twitter: @fukutsukasa_ ● 醸し屋のInstagram : @fukutsukasa.kazuma ■五色彩雲ブランドページ URL:https://goshiki-no-kumo.com/ ■五色彩雲Noteページ URL:https://note.com/goshiki_no_kumo ![]() ■ 採用情報はコチラから 五色彩雲シリーズのお取り扱い店舗はコチラからどうぞ。 |